Blender未経験から1か月ほどの雑感と記録
こんにちは。ここ1か月ちょっと位前々から学習をしたかったBlenderを触る動機があり、興味もあったので色々と利用しています。Blenderで行っていることはモデリングではなくアニメーション関連の内容となります。
おおよそ本格的に触り始めたのが2023年9月後半前後ぐらいだったと思うので、1か月から2か月それの雑感と記録などを記載しておきます。
◆動機
動機の源流としては、TikTokで行われていた原神LIVE配信イベントです。LIVE配信イベント上ではLIVE配信を行った内容によって原神内ゲームアイテムなどが取得できる内容があり、これに参加をしていました。
そもそもとして私はYouTube上でゲームの録画用途で配信を行っており、この配信をTikTokへミラーリングするだけでOKな環境だったので、ハードルとしては低めでした。
ただ、コメント数やシェア数で若干報酬が増える事もあり、コメントを行ってもらう為にフォロワー数の増加やパッと見た時にコメントをしたくなるような事をする事が必須に感じていたところで、原神公式配布MMDモデルデータをVRMに変換を行った(配布ガイドライン順守)ものを利用し、勘違いご指摘コメントを得るような形で利用していました。VRMに変換をするに当たってUnity、Blenderを利用していましたが、これは大したことが無い内容なので本格的に利用していている期間にはカウントしていません。
次に、TikTokフォロワー数の増加の観点からその他の原神関連のアカウントがどのような内容を投稿しているかを色々と確認すると、国内外でMMDを利用して縦比率のショート動画アニメーション投稿しているアカウントが多い事に気が付きました。ただ注目を集めている割には内容的にもそこまで手の込んだ内容には見えなかったので、当時触ったことが無かったMMDの利用を始めます。
MMDの状況を色々見ていると、モデルはさることながらモーションデータ(vmd)の多くが無償配布されていますが、このモーションデータのクオリティがショート動画の中では最重要に思います。
ただモーションデータの配布は状況を見ていると完全にボランティアに感じますし、量産されているショート動画の中でモデルデータの次かほぼ同等に工数が掛かっているようには感じますが、界隈を見ていると大きくクレジット/署名が書かれている事が少ないですし、最悪書かれていなかったりするので、流れてくる”アニメーションを見ている”だけのユーザーにはモーションデータを作成している人の苦労や功績がほぼ伝わっていないようには思う所ではあります。
なので、モーションデータ作成者への敬意も込めて一旦投稿動画事態にクレジットを書き込む形で配布モーションデータを利用し、MMDを利用したショート動画を投稿する形としました。注目を集めている外国人?のアカウントとほぼ同等の動画をすぐ作成することが出来たのですが、利用しているモーションデータが同じ関係上、キャラクターが違うだけで完全にワンパターンな動画となってしまうのが、まず気に食わない気持ちになりました。
私のポリシーとしてゲーム上の表示とほぼ違うようなライトアップやらモデルの質感変更などはしたくなく(気持ちが悪い気分になる)、ゲーム表示となるべく同じ内容としたく思っており、当方が日本語が読める関係上、「違う楽曲で利用するな」など、配布されているデータに付属した利用規約を無視したような利用は個人と争う発端となってしまう可能性から出来ないので、MMD周りの面倒くささを認識しました。モーションデータを作成することに関しては工数が掛かっているので、配布の際に色々と条件を付ける気持ちは分かる所ではありますが…。外国人はほぼ読んでないと思います。
MMDのショート動画を投稿している人物・アカウントの9割ほどが、動画を作成している工数の中で一番手が掛かっているモデル・モーション作成の部分を省いているので、クオリティが高いモーションデータが配布されれればされるほど同じ楽曲・同じモーションの動画が流れてくる原因になっています。手軽に組み合わせるだけで数クリックで作成でき、地味に注目も集めやすいので、お手軽にクリエイターごっこ遊びが出来ますし、似たような動画が大量量産されるようには思います。若干のスクリプトキディ感が有って何となく何とも言えない気持ちになりますね。
法人・個人問わず素材配布が行われる動機となっているのでMMDコミュニティ自体は凄いと思うのですが、自分を含めたユーザー側はMMDを利用する時点で自分のスキルを考えると趣味の領域を越えられていないように感じる所であり、自作のモーションを作成したい場合の効率化を考えると、前々から利用したいと思っていた3Dアニメーション作成では無償ベースで主流のBlenderを利用したいなと思った所ではあります。
Blenderは「シン・エヴァンゲリオン 」で利用された事も結構知られており、Autodesk製の3dsMax、MayaやMotionBuilderなどと違ってオープンソースのソフトウェアです。
基本的には誰でもダウンロードするだけで利用することが出来るので、アニメーションやモデリングなど様々な用途に利用されているように思います。
◆Blender活用の検討
最初はBlenderで作成したモーションをMMDに持って行く形を検討したのですが、レストポーズの基本が違っているなどの関係上、エクスポート時の調整に面倒くささを感じました。
流石にMMD関連ソフトだけでキーフレームを打ち込んでクオリティが高いモーションを作成している人は少ないと思うので、昨今ではBlenderなどの別ソフトを基本的に利用している方が多いとは思うのですが、MMDモーションを配布している方はここら辺の調整を何とかしているんだろうなとは思います。
ただ、MMDを利用すること自体、ユーザーコミュニティの状況や利用規約など色々な点で面倒くささを感じていたため、ツール関係の権利が全てフリーでオープン、前向きであり、そのような方向性を向いているユーザーが多いBlenderですべての内容を完結させてしまおうと思ったのが最終的な方針となりました。
Blenderで利用するモデルデータの当方の法的見解と運営側の方針確認はこちらの認識ではあるのですが、実際の所アドオンを利用し配布MMDモデルデータをBlender内で利用することは出来ます。ただ、シェーダーなどの関係上、生のままだとゲームに近い表現は出来ないと思います。
◆Blender作成アニメーションの説明
Blenderを利用してショート動画を作成するときに心がけている所
- 何に於いても出来る限り効率化をし、なるべく短期間で作りたい。
- アニメーション作成でキーフレームを無限に打ち込んでいくような事は出来るだけ避け、やるとしても最終の最終手段にしたい。
- 金銭を払うことも否定はしないが、金額と出来る事を天秤にかけたいとは思う。
基本的にBlenderではキーフレーム手打ちでもグラフエディタを活用することによって結構工数はマシになるのですが、それでも負担はかかってしまうように思います。そこで出来る限り効率化をするためモーションキャプチャを活用し、可能な限りのソフトウェアとハードウェアを利用しています。
いままで作成したBlenderショート動画の説明は次の通りです。モーション作成時に参考にしている元動画は投稿動画の概要欄に記載しています。
■Blender Test 0
公式fbxモデルデータに自前モーションキャプチャデータをリターゲットし、揺れもの系をそれに合わせてアニメーションをベイクした。
■Blender Test 1 (2023/10/02)
揺れもの系の重力設定とアニメーションのベイクを適切に設定できた。
■Blender Test 2 (2023/10/04)
顔へのキーフレームを打ちこみ、動きを追加し、スカートと足の貫通を避けられるように検討した。
■Blender Test 3 (2023/10/04)
モーションキャプチャ方法を異なるものへ変更し、手のキャプチャも上手く出来るか検討をした。(あまりまともに出来ない気がした)
■Blendet Test 4 (2023/10/08)
足がバタついてるキャプチャモーションに接地感を後付けで付けてみた。動画姿勢推定の生データだと、どうしてもモーションの出力結果がふわふわしてしまう事が欠点。それの調整自体は出来るが、なかなか時間がかかってしまうのと、少しでもズレると違和感が出てしまう。
■Blendet Test 5 (2023/10/12)
動画姿勢推定で手のキャプチャは限界がある事に気が付いたので、手のモーションキャプチャは自前で行う方針とし複数キャプチャモーションを1つのモデルへ合成、足がバタついてないモーションで上半身を中心にクオリティを上げてみた。
■Blender Test 6 (2023/10/19)
After Effecsを利用しカットインアウト調整、表情を中心に気にしてみた、(あまりうまくは行っていない気がする。)カメラ操作を固定ではなく色々触ってみた。
■Blender Test 7 (2023/10/24)
足がバタついているモーションに再作成に挑戦してみた。前よりはマシには思うもののあまり満足ではなく元データは没とし、アウトプットしないのも勿体ないのでAEモーションと音楽でごり押ししてみた。モデル側の小物が多すぎて揺れもの貫通調整が面倒なところではあった。
■Blender Test 8 (2023/10/28)
足がバタついているモーションに再挑戦してみた。相変わらずIK位置の打ち込みが面倒ではあったが、初回よりはだいぶマシになったと思う。姿勢推定をした元動画は複数人で踊っているものから抽出したが、割と上手くいっているように思う。
■Blender Test 9 (2023/10/30)
足がバタついてるモーションの地面接地に関する内容の一括修正手段を習得したので一気に楽になったのと、トータルクオリティが上がった気がする。元動画のダンサーの方のキレが良すぎてスムージングを掛けてもキレがある程度残ったままなのが凄いと思う。
◆まとめ・雑感
基本的にBlenderの基本操作や用語が全く分からない状況から始めているので、主にそこに時間がかかっていたように感じます。
ただ、基本的にアドオンが最重要に思いましたし、各種アドオンが無ければ30倍ぐらい時間がかかっているように感じる所ではあります。
上記の内容を作成する事で利用している機材は以下の通りとなります。
ThinkPad P1 Gen 4
- プロセッサ:11th Gen Intel(R) Core(TM) i9-11950H @ 2.60GHz
- メモリ:DDR4-3200 32GB x2 = 64.0 GB
- ストレージ:Hiksemi M.2 2280, PCIe-NVMe Gen4 OPAL対応
- 内臓GPU:RTX A5000 Laptop (VRAM:16GB)
- eGPU(Thunderbolt 3):GeForce RTX3080 (VRAM:10GB)
次回以降は普段TikTok LiveのV表示に使っているiPhoneのフェイストラッキング機能を使ってフェイスモーションのモーショントラッキングをしつつ、それを使いたい所ではあります。フェイス操作の打ち込みも地味に時間がかかるので出来るなら避けたい所です。
Blenderでのモーション作成も良いのですが、After Effecsでモーションアニメーションを作る事に関しても結構興味があるので、そちらも勉強したい所です。各種前々からやりたいけど動機が無かったなと言う所で、動機が出てきたのでとても嬉しい所ですね。
おいおいLinkTreeのようなまとめページを当サイトに作る予定ではありますが、TikTok LiveかYouTube Liveでたまに作業配信などやっていますので、気になる方はフォローをして頂けると嬉しいです。
没品やらメイキングなどを適当にストーリーズに上げたりもしてます。
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