今年(2023年)のベストバイガジェット ”GeForce RTX 4090 (ZOTAC)”
※この記事はぜろさん主催の「今年のベストバイガジェット Advent Calendar 2023」の20日目 の記事です。空きが出たので8年ぶりに参加しました。
最近はたいしたガジェットを買う機会も無かったのですが、近ごろ配信やBlenderなどを利用した動画投稿を趣味にやりがちな所があり、PCの現環境を参考程度に紹介しようと思っていたところで、ちょうどNVIDIA製のGPUを多用する機会が最近多くなっており、店舗でたまたま見かけたRTX4090が今の相場を考えると激安だったので買ってしまいました。
もともとの環境
現状活用しているGPUは、メインPC(ノート)に内臓のRTX A5000 Laptop(16GB)、それにeGPU接続でGeForce RTX3080(10GB)、ゲーム用デスクトップPCにRadeon RX6600XTの3つです。
ノートPC側のスペックを軽く記載すると、11世代のi9-11900H、DDR4 64GB、PCIe Gen4 NVMe SSD、のThunderbolt 4対応機です。
そもそもゲームはほぼしないので正直もともとの状態でもそんなに悪くはないのですが、4Kディスプレイ4枚とFHDタッチパネルディスプレイ1枚接続しているうえで、BlenderやPremiere Pro、After Effectsを平行起動しつつGPUに影響することを他に色々やるとなかなか厳しくなってくる所があり、若干不満があったところではありました。
そもそもeGPU環境の時点でというところではありますが、逆にeGPU環境で使用しているレポートは少ないかと思うので、そこら辺の接続環境などの話は別の環境紹介記事で記載します。
GeForce RTX4090
購入したRTX4090はZOTAC製の「GAMING GeForce RTX 4090 AMP Extreme AIRO」でした。OCモデルではありません。
価格は19万円ほどで、店舗のキャンペーンにより10%P還元ということで実質17万円ほどで購入できてしまったので、上記のような状況もあり購入に至った次第です。
2023/12/18現在、需要が高まっていることにより、新品40万円越えが出てきてしまっている”RTX4090”搭載製品ですが、9月、10月ごろは新品でも25万円ほどだったものがあったようです。今回私が購入したものは店舗展示利用品の中古扱い品で、バルク品と同等の本体のみの製品でした。おそらくそのころに値段の値付けをしたまま、田舎ではこの価格帯のGPUが売れない(店員談)とのことにより売れ残っていたようです。
正直40万は高過ぎると思うので近々値段は元に戻るような気がしないでもないですが、現状では相場よりだいぶオトクに買えたと言う状況だったようですね。
AI絵や最近私がやっている姿勢推定、音声関連の機械学習の書き出しなどのCUDA関連ソフトを利用する場合はVRAM量が重要なのですが、RTX4090はGDDR6Xメモリを24GB乗せているので全く無問題です。
1680万色に光るゲーマーもといパチンコ筐体感が凄いビジュアルですが、ZOTAC提供の”FireStom”と言うソフトウェアでLEDの制御は細かく可能でした。大きなヒートシンクと3連ファンを搭載しており、ソフト上で設定すると最大3300rpmのようです。
細かい事は以下のメーカーページを見ると良いと思います。
ZOTAC GAMING GeForce RTX 4090 AMP Extreme AIRO | ZOTAC
https://www.zotac.com/jp/product/graphics_card/zotac-gaming-geforce-rtx-4090-amp-extreme-airo
eGPUで利用?
恐らくゲーマーなどが利用する用途からすると、私の環境でRTX4090を使うのは発狂する方がいるレベルに周りの環境が足を引っ張ってしまうような印象があると思いますが、当方の現在の多くの利用用途が、Thunderbolt接続で苦手としていそうなリアルタイム性が必須の高負荷の3Dレンダリング(ゲーム)や高リフレッシュレートを求めるような事の必要が無い処理で利用することが多いので、そのような感じだと上記したPCスペックで利用する場合、eGPU環境でもだいぶ動作が軽くなったように感じている所ではあります。また、機械学習関連の処理スピードも体感1.5倍~2倍速ぐらいになったことが多いような印象を受けます。
また、配信エンコードについても色々とやっているのですが、こちらもRTX3080の時より余裕が出ているのは間違いないと思っています。
ただ、それでもCPUのボトルネック発生可能性加減もさることながら、eGPU利用なのでだいぶ懸念点が多いようには思います。
ちなみに、Thunderbolt 4接続の帯域幅はPCIe Gen3 x4と同等で、なおかつBOX側がThunderbolt 3対応と記載が有るのですが、帯域の性能をしっかり上げる場合は双方のThunderbolt 4対応が必要なのかなと思っていたところ、どうやらPCIe帯域の性能についてはPC側のスペックに依存するようで、Thunderbolt 3対応と記載のBOXを利用する場合でもPC側がThunderbolt 4対応であればPCIe Gen3 x4で利用できているようです。これは嬉しいですね。
これにより、その他の接続製品の帯域占有加減によるかとは思いますが、GPU単体だとThunderbolt接続でも約90%~80%ほどの性能は一応引き出せているようです。
RTX A5000 LaptopやRTX3080とRTX4090ではGPUの世代自体が変更されており、その影響かだいぶ熱の発生感が無いように思います。手持ちのAmpere世代のGPUはすぐ100度行きがちなんですが、RTX4090はある程度エンコードやレンダリング、CUDAの処理を回しても60度もあまり行かない事が多いような印象を受けますね。そもそも一般的に4K60fpsの4枚の画面を映しているだけだとファンが止まっている事が多い現状です。正直カード型のGPUは熱が出ても構わないようなオープンフレームな環境で使っているので、発熱に関してはそこまで利点に感じていませんが…。
当方の環境でCinebenchを回してみました。スコアは“27000”ほどで、これはスコアだけ見るとRTX4080をPCIeスロットに差し込んで利用する一般的な方法とスコアはほぼ同じようです。まあ、CPU側のボトルネックが影響していそうなところでもありますね。
物理的なデカさ
なによりも困ったのが物理的なデカさでした。当方が利用するeGPU BOXは「Razer Core X」と言うものなのですが、サイズ的にBOXに納める事は不可能でした。
Razer Core X – Thunderbolt™ 3 eGPU | Razer 日本
電源も少し心配ではありましたが、eGPU BOX本体の電源は最大600Wで、RTX4090単体は一応450Wほどの使用電力と公称されているところからまあ大丈夫でしょうと思っています。12VHPWRコネクタの最大供給量も600Wなので、そんなギリギリを攻めるはずがない所からeGPU単体での600Wの電源は必要十分ではないでしょうか。
ちなみにバルク同然と記載した通り、PCIeの8ピンコネクタから12VHPWRに変換するケーブルも付属していなかったので、こちらは別で用意しました。溶けたやらなんやらと色々聞くので心配ではありましたが、現状は一切発熱も無く良い感じに利用できています。
ちなみにNVIDIA製のRTX4090 Founders EditionであればBOXに収まるという実績の報告があったのですが、クソデカファン搭載のこれは無理ですよね…。と買う前からなんとなく思っていたところではあります。
物理的に入らないという解決策としては、オープンフレーム状態のデスクトップPCの空きスペースに、マイニングを行うようなライザーカードを配置する構成でeGPU BOXの各パーツを配置する形で何とかしました。これでサイズに一切とらわれず、利用する必要がなくなったBOX側の加工もする必要はなかったので色々満足な気分ではあります。
おわりに
最近は手元の環境で機械学習用途やビデオのエンコード、レンダリングなどでGPUを多用するので、オンプレでのGPUの強化はだいぶ嬉しいような状況に思います。今後PC側の一新をする場合でもGPU自体の交代は必要ないと思いたいので、相場観などを考えると悪くない買い物かなと思いました。GPUは欲望のデバイスと化していますね(笑)
こちらを当方のベストバイガジェットにしたいと思います。
ちなみに、取り外したRTX3080 10GBは引き取り手を募集していますので、興味が有ればお声がけください。
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