スバル製サンバーを購入しました:② 購入から不動、方針決定まで | アーカイブ
※当記事は過去ブログのアーカイブとなります。
富士重工業(現スバル)製サンバーを購入した記事を以前公開しましたが、今回は引き取りから方針決定までとなります。
ここでは購入・名義変更車検から完成までどのようにするかまでを記載します。
購入・名義変更
引き取りの前準備
購入先は、前回でも記載した通り福島県からでした。
その為、郵送で受け取った車検証原本を元に自賠責保険に加入し、自分が在住している管轄の区役所で仮ナンバーを借りました。
費用は750円で、5日以内に返却を行えばOKです。
受け取っている前車検証の内容を見ると走行距離137,700kmを前回の車検(平成28年10月21日)に記録しており、受け取り時は199,000キロ程でした。前オーナーが6万キロ程利用したことが分かりますね。
引き取り
福島県福島市が引き取り場所に指定されたので、友人の車に載せて頂き、東福島駅まで車を引き取りに向かいました。
もともと買い切りで永遠に利用できるとは思っていない前提での購入だったので、虚偽申告などが無ければ特に何も思わない気持ちで引き取りに行っているのですが、相手は自動車販売のブローカー?のようなブラジル人のおじさんで、盗難車ではないことをやたら強調していました。外国人ということで警察がとてもうるさいとかどうのこうのとも言っていましたね。
またオークションの出品説明上は、「走行ほぼ20万キロ」「リア周りから異音」「エアコン快調」「エンジン快調」「下回りの錆少ない」「オイル漏れ小」と記載があり、現車確認無しで引き取りを行っています。
値段が値段なので最悪全部虚偽と言うことも考慮に入れてはいましたが、実際引き取った車両で相違が有った部分は「エアコン快調」の部分のみでした。福島から仙台への自走移動時は7月中旬とのこともあり大変な猛暑で、エアコンを点けたものの全く冷えなかったので窓全開で走行しました。オートバイで風に当たりながら走行するのは慣れているものの、流石に暑いのは辛いですね…
エアコンのガス抜けかと感じたので、道路沿いに有ったオートバックスでガス注入の施工をお願いしましたが、「即ガスが抜けてしまう」とのことで施工不可となってしまったので、暑い中帰宅することになりました。
またリア周りの異音も確かに存在し、異音を聞いていると、最初はドライブシャフトやプロペラシャフト、デフ周りかと思っていましたが、乗っていくにつれATミッション関連で重症な予感がありました。(17万キロでATF交換施工済みシールが貼り付け済)
到着
そんなこんなで自宅がある仙台に帰還しました。
まず状況確認のために洗車を行っています。
その後、仮ナンバーの都合と、その次の日に車検を予定していたので軽く点検した所、スバルのEN07エンジン特有のオイル漏れが有り、リアダンパーの外装に錆穴が開いていたので各所軽くごまかし処理を行い、そのまま宮城県の軽自動車検査協会に持ち込み車検を受けました。
ごまかしの甲斐も有ってか光軸検査以外は特に問題なく検査完了となり、調整後光軸再検査で全て完了し、ナンバーの発行も行われて無事公道走行が可能となりました。
オイル交換や軽く全体的な点検と一緒に異音の件とエアコンガス抜けの点検をスバルディーラーにお願いしようと思ったのですが、お盆期間周辺の繁忙期だったため即とは行かず、走行も出来たのでなんやかんやで合計1500キロ程は乗っていたと思います。
その間に後述するATミッション+エンジンを購入し、送付先は西濃運輸の営業所止めとなるので、その一式を取りに行く所までは出来ており、その間エンジンを乗せる為の準備を着々と進めていました。
それまでは購入してそのまま走行していたのですが、エンジン掛け始めのATの変速が少し変になり始め、その後ある日突然ATミッションからの異音の増大と走行に支障が出るほどの挙動をしてしまい、そのまま不動となってしまいました。
ここからサンバーの修復作業が急ピッチで進むことになります・・・。
故障原因やその他不具合など
結果的には、異音の原因は20万キロ走行?前オーナーのATF交換起因?のATミッションからの物でした。
また、エアコンガス抜けはサイドブレーキワイヤーとエアコンパイプの干渉による(そもそもなんで干渉してる・・・?)エアコンパイプの破断が原因で、見れば分かるほどの大穴が開いていました。
エンジン自体は快調で有るものの、ネットの情報を見ていると良く有るらしいミッションのトルクコンバーター(MT車の場合はフライホイール)が接続される側のクランクシャフトのオイルシールの劣化、液体ガスケット破断等による部分からオイルが漏れていた状況でした。漏れ量は染み出すレベルは若干超えている程度だったので、こちらも出来れば修復しなければなりません。
工賃に関しては全ての作業を工場に出さず、自分でやる事を想定していたので掛からないのですが、手間や一部工具、また重量物に関しては人手が必要となります。
パーツ選定
話は前後しますが、まずATからの異音と判断した時点でAT交換を考えました。リビルトミッションを購入する場合10万から15万ほどのパーツ代となるようです。新品よりはマシですね。
ただ、リビルトミッションに交換した場合でもエンジン側はオイルが漏れていますし、何より20万キロ回っている物ですので、ミッションが新しくても次はエンジンに不安が残ってしまうので、最大15万のパーツ代を掛けた割にリターンが低い事により若干悩んでいました。
また、自分で交換する場合、ATミッション単体で取り外すのはとても手間が多いので、ミッション+エンジン一式で取り外した方が作業上は楽と言う事に気が付きました。
となるとオイルシール修復など、エンジンの軽いオーバーホールもしてしまった方がこれから長く安心して乗れるのではないかと言う考えに行き付きます。
そうすると、手間の割にはATリビルトミッションと合わせてパーツ代だけで20万ほどで、それだけの手間暇やお金を掛けた割にはどちらにしろNAエンジンで低グレードのサンバーバンには変わりありません。
そう色々悩んでいると、タイミングが良くヤフオク上にて「8万キロ走行済」と記載のEN07Y(過給機付)エンジンと中古ミッションや補器類が一式で出品されていました。
出品者が外したであろうエアコンコンプレッサーを除いた、ハーネスやオルタネーター等全て付属した上での9万円で、今現在の私の状況だと願ってもいないアッセンブリパーツです。
ここで元々私のサンバーに付いている自然吸気エンジンとなるEN07Fとスーパーチャージャーの過給機付きのEN07Yの違いをパーツリストで比較を開始し始めます。
各グレードのパーツ比較
元々そのエンジン一式が搭載されていた車体はトラック(TT)型のAT、フルタイム4WD車だったのですが、私のバン型(TV)と車体の構造の違いでは駆動周りにはほぼ差分が無いことが確認できました。
EN07YのMTとEN07FのMTの場合は冷却周りで割と差分が多かったので面倒そうな印象を受けましたが、ATであることが功を奏してか冷却周りについてもほぼ差分が無く、ミッションの型式(恐らくギア比が異なるのでしょう)もEN07Y搭載車の場合EN07F搭載車とは異なっているものの、今回購入するものに全てセットなので、出品されていたEN07Y+ATミッション+補器類一式を購入すれば差分が9割回収出来る絶好のチャンスでした。
ここで、サンバーの赤帽車の存在を思い出します。「赤帽車のエンジンの差分ってどれ位なんだろう、パーツリストを同じように追えば分かるよな」と思い、取り合えずエンジンやミッション周辺のみの差分を確認しました。
するとネット上で噂されているほどであったり、私が思っていたほどは差分はなく、これはオーバーホールをしながら赤帽車と同等のエンジンとして組み上げてしまえば信頼性もより高まるし良いじゃんと感じ、その方向で作業を進めていく事になります。
完成後の状態
ここである程度完成後の状態、グレードが定まりました。元の状態は以下の通り。
LE-TV2 サンバーバン | |
---|---|
トランスポーター | 赤帽バン |
EN07F SOHC 自然吸気 | 赤帽専用 EN07Y SOHC スーパーチャージャー |
3速オートマチックトランスミッション (E-3AT) NA用 | 3速オートマチックトランスミッション (E-3AT) SC用 |
フルタイム4WD | フルタイム4WD |
上記にミラーなどの赤帽仕様と同等のアクセサリーを装着します
モデル解説
赤帽のサンバーバンには4WDの設定しかなく、年式が後になるにつれてMTのみの設定となっていました。
また、赤帽バンにはスーパーチャージャーの設定はなく、全て自然吸気エンジン(EN07F)の設定です。
私が入手した車両のグレードはトランスポーターベースにより、リアワイパーやリアウォッシャー、リアデフォッガーが装備されていますが、赤帽サンバーバンにはその装備はありません。
また、トランスポーターはシート生地がモケット地となっていますが、赤帽サンバーバンはビニール地ベースの運転席のみ赤帽制服と合わせたカラーの特別仕様となります。正直ビニールよりモケットの方が触り心地もマシなので、シートについては赤帽には合わせません。その他ミラーなど細かなアクセサリーが違いますが、外観や操作感は同等化を目指すので、そのような部分の差分は取り付けます。
また、私の車体にはABSが装着されていないのですが、赤帽車には全車ABSが装着されています。ABSに関しては後付けが困難なのと、サンバーでは特に必要性も感じないのと軽量化にもなりますし装着はしません。
なので、若干装備が豪華になり、過給機が付いた赤帽サンバーバンが私の手元で出来上がると言う形になりますね。
赤帽車を丸車で買う場合は過走行の割に若干のプレミアがついてしまっている場合がよくありますし、ここまで手を入れて自分で触るから作る事が出来る特権と言う感じでしょうか。それよりもオートバイを車載する用途なのでバン型は欠かせなく、かと言って赤帽サンバーバンを丸車で買おうとするとあまり中古市場で出回っておらず、どちらにしろ正規グレードは全てNAエンジンと言う事もあり、状態やコンディション、価格等を全てを鑑みるとただ購入状態から修復を行うだけではないグレードアップをしながら一番最善が取れるのではないかと思いました。
最後に
この時点で総予算は30万ほどで済めばいいかなと言う目標を立てています。長く動いてもらいたいですし、30万円でこのグレードとコンディションのサンバーが買えるかと言うと厳しいはずなので、明らかにお得に終わるずです。
次回は実作業の内容を記載します。
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